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子どもの発達の四段階①乳幼児期(0〜6歳)について
子どもの発達の四段階の第一段階である乳幼児期はモンテッソーリ教育の柱となっている時期で、モンテッソーリは「0歳〜6歳の間はその後の長い人生を生きていくのに必要な80%の能力が備わる、人生において一番大切な時期である」と言っています。
そしてこの乳幼児期は3歳を境に成長が大きく変わるため、0〜3歳の前期と3〜6歳の後期に分けられます。
神様は0歳〜3歳、3歳〜6歳の子どもの間に、赤い線を引いたがごとくお分けになった
マリア・モンテッソーリ
この前期と後期で大きく変容するのは「記憶のメカニズム」です。0〜3歳の前期には「無意識的記憶」で無意識になんでも情報を吸収していきます。3歳を過ぎる頃から徐々に大人と同じような「意識的記憶」に移行し、脳の発達も活発で、膨大な情報を吸収する際に自分の意思が入ってくるようになるのです。
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0歳〜3歳の乳幼児期前期
モンテッソーリは、前期の特徴である無意識に自分の身に付けていく様子を、吸収したものが自分の血となり、肉となる能力として「受肉化」と称しています。何もできない状態で生まれた赤ちゃんが、立ち上がり、歩き、走るまでに成長できる様子そのものです。
また、この時期は日本語や英語など言語の違いを意識する前なので、自分が置かれた環境からどんどん吸収していきます。世界で一番難しいといわれている日本語を3歳までに自由に話せるようになるのも頷けますね。
乳幼児期前期の3つのポイント
この乳幼児期前期でおさえておきたいポイントは次の3つになります。
- 歩くこと
- 手指を使うこと
- 母国語を聞かせること
人間の進化は、立ち上がり歩きはじめたことで手指を自由に使えるようになりました。そして直立したことで本来まっすぐだった食べ物を通る道が直角に折れ曲がり広がって咽頭腔というふくらんだスペースができ言語を発することができるようになったのです。
モンテッソーリ教育ではこの進化の過程をなぞるように充実して過ごせることが重要だとしています。また、新しい段階へと順調に入っていけるかどうかは、その前の段階を充実して終了してきたかどうかにかかっているとモンテッソーリは言っています。早く歩けば良いというわけでもなく、親が先回りして知識を詰め込むということでもないのです。
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3歳〜6歳の乳幼児期後期
0〜3歳の乳幼児期前期は、見たもの、触れたもの、聞いたもの、味わったもの、嗅いだものなど、すべての情報を無意識に吸収していました。大きなバケツに無造作に放り込まれたような状態です。3歳になると大人と同じ意識的記憶を使いながら、その莫大な情報を整理したいという強い衝動にかられます。そして、この時期は「はっきり、くっきり、すっきり整理したい」のです。
乳幼児期後期に訪れる知性の芽生え
今まで無造作に取り込んでいた情報を整理する手段として五感が洗練されていきます。この時期に大切なことは、五感(触る、見る、聞く、嗅ぐ、味わう)を使った実体験から子ども達の知性の芽生えを応援することです。モンテッソーリ教育における「感覚の敏感期」も3歳前後から色濃くあらわれるのですが、どういったことなのか事前に知っておくと様々なシーンで子どもの行動が理解でき、成長していく姿を楽しく見守ることができます。
この時期の特徴を理解しておくことで、子どもが楽しく学べる機会を親はたくさん与えることができます。そして、学んだことがそのまま身につくのもこの時期なのです。子どもに身につけてほしい「考える力」がここで養われます。
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